一生賃貸は本当に「賢い」のか?老後3割の借家率から読み解く、新しい住まいの出口戦略とは

一生賃貸は賢いのか?持ち家と賃貸の比較と新しい選択肢

「一生賃貸で自由に暮らすのが、今の時代には合っている」という意見を耳にする機会が増えてきました。

特に将来へのリスク意識が高いZ世代の間では、多額の住宅ローンを背負うことへの心理的な抵抗を持つ方も少なくありません。

しかし、賃貸という選択が数十年後の自分にとって本当に「賢い」と言えるのかは、感覚だけで判断するのではなく、客観的なデータに基づいて検証してみることが大切です。

そこでこのコラムでは、バリーズが最新の統計調査を元に、現代の住まい方の実態を紹介しながら、賃貸の自由さと持ち家の安心感を両立させるための新しい住まいの選択肢と出口戦略について解説します。

コラムのポイント
高齢単身世帯の賃貸(借家)率は3割以上ですが、3割以上が一生賃貸を選んでいるというわけではないと考えられる理由を考察します。
・一生賃貸・持ち家それぞれのメリットとリスク、生涯住居費の比較を紹介します。
・賃貸派の不安を解消しながら資産も手に入れる、新しい持ち家の考え方について解説します。

65歳以上単身世帯の3割は借家という事実

65歳以上単身世帯の3割は借家という事実

まず、日本ではどれくらいの人が賃貸住宅に住んでいるのか、公的なデータから客観的に把握してみましょう。

総務省が発表した「令和5年住宅・土地統計調査」によると、日本全体の持ち家住宅率は60.9%となっており、過去30年間、ほぼ6割前後で横ばいの推移を続けています。

持ち家数、借家数および持ち家住宅率の推移(全国)1993~2023年

一方で、住宅全体に占める借家の割合は35.0%と、およそ3世帯に1世帯以上が賃貸住宅で暮らしている計算になります。

ただし、借家率は地域による差があります。

〈住宅全体に占める借家の割合(都道府県別・一部抜粋)〉

都道府県借家率
沖縄県50.7%
東京都48.9%
福岡県43.8%
大阪府40.9%
北海道39.7%
全国平均35.0%
岐阜県23.0%
山形県22.6%
富山県22.6%
和歌山県22.6%
秋田県20.9%

上記のように、沖縄県や東京都、福岡県などは全国平均より借家率が高く、沖縄県は5割を超えています。

一方、秋田県や和歌山県、富山県などは借家率が全国平均よりも低く、持ち家が特に多い都道府県です。

また、高齢者のいる世帯全体の借家率は18.2パーセントと低い一方で、高齢単身世帯に限ると32.2%まで上昇します。

高齢者世帯の持ち家・借家比率(全国)2023年

こちらも地域によって差があり、全世帯での借家率が高い都道府県は、65歳以上単身世帯の借家率も全国平均より高い傾向があります。

ただし、このデータから単純に「3割の人が一生賃貸を選んでいる」と読み取るのは早計です。

この32.2%の中には、現役時代から賃貸を貫いてきた方だけでなく、配偶者との死別や運転免許返納などのライフスタイルの変化を機に、持ち家を売却して利便性の高い賃貸へ移り住むという選択をした方も一定数含まれていると考えられます。

つまり、「高齢になってから賃貸」という選択肢を選べるのは、実は「売却可能な価値のある資産(持ち家)」をかつて所有していたからこそ、という側面があります。

資産を持たないままの「一生賃貸」と、資産を背景にした「老後の賃貸住まい」では、安定性が根本的に異なるという点は押さえておきましょう。

一生賃貸が「賢い」と言われる理由と、注意すべきリスク

一生賃貸が「賢い」と言われる理由と、注意すべきリスク

次に、なぜ「一生賃貸」という選択肢が注目されるのか、そのメリットとデメリットを整理します。

賃貸住宅を選ぶ最大のメリットは「自由度」にある

賃貸の最大の魅力は、ライフスタイルや家族構成の変化に合わせていつでも住み替えができる柔軟性です。

転勤や転職などのキャリアの変化、あるいは近隣トラブルが発生した際にも、速やかにエリアを変更できます。

メンテナンス費用や固定資産税といった所有に伴う直接的な出費を気にする必要がなく、住宅ローンの返済に縛られないという心理的な解放感も、将来の不透明さを懸念する方にとってはメリットと言えます。

見落とされがちな「老後の入居制限」と「住居費の継続」

しかし、賃貸のメリットの裏側には、時間の経過とともに増すリスクもあります。

最も懸念されるのが、高齢期における「入居の壁」です。

日本の賃貸市場では、安定した収入がない高齢者が一人で新規の契約を結ぶことが、現役時代に比べて難しくなる傾向にあります。

孤独死や家賃滞納のリスクを懸念するオーナー側の視点もあり、希望する条件の物件に出会えないケースも少なくありません。

また、現役時代に家賃を払い続けることは可能でも、年金収入のみとなった後に、現役時と同等の住居費を毎月支払い続けることは、生活を圧迫する大きな要因となります。

一生賃貸を貫くためには、老後の住居費や更新料、さらには万が一の入居拒否に備えた、相当額の貯蓄と周到なシミュレーションが必要になるのです。

生涯の住居費は一生賃貸と持ち家でどちらが得なのか

生涯の住居費は一生賃貸と持ち家でどちらが得なのか

「家賃を払うのはもったいないから、早く家を買った方が良い」という意見がある一方、「持ち家はローン以外にも費用がかかるから結局同じだ」という意見もあります。

実際のところ、生涯の住居費はどう違うのでしょうか。

一生賃貸の場合の生涯住居費

仮に毎月8万円の家賃を50年間払い続けた場合、更新料(2年ごとに家賃1か月分)を加えた概算では、総住居費は約5,000万円です。

この金額を支払い続けても、手元には資産が何も残りません。

持ち家の場合の生涯住居費

持ち家の場合は、頭金・諸費用・住宅ローン返済・固定資産税・火災保険・修繕積立費などがかかります。

例えば3,000万円の住宅を35年フルローン(金利1%)で購入した場合、総返済額はおよそ3,560万円です。

そこに固定資産税・修繕費などを加えると、生涯総額は5,000万円前後になることもあります。

つまり、単純な支出額だけで比較すると「どちらもそれほど変わらない」という結論になることもあります。

決定的な違いは、持ち家には「支払い終わった後に土地と建物が手元に残る」という点です。

立地や維持管理の状態によっては売却して資金を回収することもでき、老後の住居費をゼロに近づけられる可能性があります。

持ち家を「負債」にしないための考え方

持ち家を「負債」にしないための考え方

持ち家のメリットを活かすためには、選び方が重要です。

「買えばいい」のではなく、「流動性の高い家」を選ぶという視点が、今の時代には特に大切になっています。

将来的に賃貸派のように柔軟なライフスタイルを手に入れるためにも、若いうちに価値の落ちにくい住宅を資産として確保しておくことは、極めて現実的な戦略です。

具体的には以下の要素を重視して選ぶことで、資産価値の維持につながります。

  • 土地の立地条件…駅からの距離や生活利便性が高いエリアは、将来的な売却・賃貸運用の際にも有利に働きます。
  • 住宅性能…ZEH(ゼッチ)水準などの省エネ性能の高い住宅は、光熱費を抑えられるだけでなく、中古市場においても評価されやすくなっています。
  • デザイン…客観的に見て「おしゃれで機能的」と感じられる家であれば、中古市場での売却や賃貸運用がスムーズに進む可能性が高まります。

賢く建てて自由に暮らす、新しい持ち家の形

賢く建てて自由に暮らす、新しい持ち家の形

「自由でいたいけれど老後の不安も解消したい。高額なローンで今の生活を犠牲にしたくないし、かといって妥協した家にも住みたくない」——こうした賃貸派と持ち家派の両方の悩みを解消するには、これまでの注文住宅や建売住宅という枠組みにとらわれない、新しい住まいの選び方が必要になります。

月々の負担を家賃並みに抑える

賃貸のメリットである「月々の負担の軽さ」を持ち家でも実現するには、建物のサイズを最適化することがポイントです。

20坪台のコンパクトで機能的な設計であれば、今お住まいのアパート家賃と変わらない返済額で新築の一戸建てを持てる可能性もあります(借入条件等により異なります)。

住宅ローンを若いうちに開始し、現役時代に完済のめどを立てることで、老後の住居費の不安を大きく軽減できます。

家具込みのトータル設計でタイパと質を両立する

家づくりの大きな負担は金銭面だけではありません。

見落としがちですが、家を建てた後に1から家具をそろえる手間や時間も、忙しい現役世代にとっては意外に大きな負担となります。

バリーズでは、専属のインテリアコーディネーターが事前にお客さまの好みをヒアリングし、建物のデザインに合わせてプロが選んだ家具・カーテン・照明・生活雑貨があらかじめセットになった状態で、1,800万円〜のワンプライスで提供しています。

引っ越し初日からSNSで見るような整った空間で生活を始められる、時間対効果(タイパ)の高い家づくりの形です。

※本コラム内の価格相場およびバリーズの価格設定は2026年4月時点の情報を元にしています。最新の情報はお問い合わせの際にご確認ください。

「賃貸か持ち家か」自分にとって最適を見極めるための判断基準

「賃貸か持ち家か」自分にとって最適を見極めるための判断基準

結局のところ、一生賃貸と持ち家のどちらが向いているかは、個々の価値観状況によって異なります。

以下のチェックリストを参考に、ご自身の考えを整理してみてください。

一生賃貸が向いている人

  • 数年単位で全く異なる地域へ移動する可能性が非常に高い
  • 常に最新の設備がある新しい部屋に住み替え続けたいという強い希望がある
  • 老後の住居費として相当額の資金を別途確保できる見通しがある

持ち家が向いている人

  • 今の家賃くらいの支払いで、将来の住居確保に対する不安を消したい
  • 自分たちらしい間取りやデザインにこだわった空間で毎日を過ごしたい
  • 家具選びなどの手間を省きつつ、プロが仕上げた完成度の高い家に住みたい
  • 万が一の時には売却や賃貸運用ができる資産として活用できる選択肢を持っておきたい

まとめ

「一生賃貸と持ち家、どちらが賢い選択か」という二者択一の議論に、唯一の正解はありません。

一生賃貸暮らしを考えるなら、高齢になるほど賃貸の新規入居が難しくなるリスクや、年金生活での家賃負担を踏まえた上で、長期的な資金計画が不可欠です。

持ち家を検討するなら、単に家を買うだけでなく、流動性が高く資産価値の落ちにくい住まいを選ぶことがポイントです。

また、省エネ性能機能性デザイン性の高い家は、将来の売却・賃貸運用を考える場合にも有利です。

バリーズでは、あらかじめデザインや暮らしのご希望をヒアリングした上で、専属のインテリアコーディネーターが内装だけでなくカーテン、家具、生活雑貨などすべてをトータルコーディネートした住まいをワンプライスでご提供しています。

また、すべての家がZEH水準に対応し、長く安心して住める、資産価値を維持できる性能面にもこだわっています。

バリーズの住まいづくりをもっと知りたい、コーディネート実例を見たいという方は、ぜひカタログをチェックしてみてください。

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